財産分与について

■離婚と財産分与
「財産分与」という言葉はあまり馴染みがないかもしれませんが、離婚をする際には、必ず考えておくべき大事なことのうちの1つです。
結婚している間に、夫婦で購入した財産や、夫婦で協力して築いた財産など、2人の財産がたくさんあるかと思います。それは、離婚する際にきちんと分け合うべきものであり、相手に対して財産を分け合うことを請求できます。

●財産分与の基礎知識
財産分与には、３つの種類があります。それぞれ、①清算的財産分与②扶養的財産分与③慰謝料的財産分与と呼ばれています。

まず、①清算的財産分与とは、夫婦が婚姻している間に形成した財産を清算するという意味合いでの財産分与です。
②扶養的財産分与とは、離婚により経済的に困窮してしまう側に対する扶養をするという意味合いでの財産分与です。
③慰謝料的財産分与とは、一方がもう一方を何かしらで傷つけてしまい、その精神的損害を賠償する慰謝料としての意味合いを持つ財産分与です。

また、財産分与はすべての財産が対象となるわけではなく、共有財産のみがその対象となります。特有財産と呼ばれる、婚姻前から一方が有していた財産などは、財産分与の対象とはなりませんので、注意が必要です。

●財産分与について決める方法
基本的に、財産分与の中心となるのは、清算的財産分与です。婚姻期間中に夫婦で築いた財産は、名義にかかわらず共有財産として、それぞれの貢献度に応じて公平に分配すると考えられています。そのため、ベースとしては財産分与の割合は2分の1ずつとして考えていきます。
まずは夫婦2人で話し合いを行い、その協議でお互いに納得することができればよいのですが、折り合いがつかない場合には、調停や裁判といった、家庭裁判所での手続きも視野に入れる必要があります。
財産には様々なものが含まれ、性質も異なりますので、単純に分けられるものではありません。弁護士など法律の専門家のアドバイスを受けながら、財産分与について決めていくこともお互いの納得感のためには大切といえるでしょう。

●離婚に関するご相談は当事務所まで
三ヶ尻法律事務所では、相続や離婚問題に注力をして、港区、目黒区、北区、世田谷区を中心に東京・埼玉の皆様から幅広くご相談を承っております。ご相談者のお話を丁寧にお伺いし、最適な解決策をご提案いたします。財産分与は、民法できちんと認められている権利ですので、きちんと相手に求めていくことが大切です。ご不明な点がございましたら、当事務所までどうぞお気軽にご相談ください。