相続人·財産調査

■相続が発生したら
相続が発生すると、生前に故人が有していた財産を、相続人で分割して引き継ぐことになります。これを遺産分割といいます。
遺産分割を行うにあたっては、まず、遺言書の有無を確認することが重要です。遺言書があるかないかによって、遺産分割の方法が大きく変わってきます。遺言書がある場合には、その記載内容に沿って遺産分割を行うことになります。その一方で、遺言書がない場合には、法定相続分に沿って、相続人同士での話し合いによって遺産分割を行うことになります。
遺産分割では、相続人のうち「誰が」、遺産のうち「何を」、割合や分割方法など「どのように」引き継ぐのかということが重要なポイントです。ここでは、「誰が」と「何を」の部分について、調査する方法を詳しく解説していきます。

●相続人の調査方法
遺産分割を行うためには、相続人同士で遺産分割に向けた話し合いをすることになります。これを「遺産分割協議」といいます。
遺産分割協議は、相続人全員が何かしらの形で参加することが必須であり、全員の合意が必要となります。そのため、相続人全員を把握するために相続人の調査を行います。
相続人としては、故人の妻や子・親・兄弟姉妹などが考えられます。しかし、家族の知らないところで、生前に故人が秘かに認知した子がいたり、養子縁組をしていたりすることもあり得ます。
そこで、相続人を調査し、誰が相続人なのかを確定するために、戸籍謄本を使っていきます。戸籍謄本は、市区町村役場で請求することができます。死亡時から出生時までの戸籍謄本をさかのぼって取り寄せることで、相続人の調査が可能となります。

●相続財産の調査方法
相続財産の調査も、遺産分割協議を行う上で、相続財産の全容を把握するために大切なものです。
相続の対象となる遺産としては、現預金や自動車、不動産といったプラスの財産に加え、借金やローンの返済義務、保証債務といったマイナス財産も含まれます。
これらの全てを把握することは非常に大きな負担となります。地道な作業になりますが、通帳や登記済権利証、請求書といった故人の元にある書類を漏れなく確認していくしかありません。故人のカバンや財布、金庫やタンスといった目星を付けて、手掛かりとなるものを探していきましょう。
そして、死亡時の財産の額を確定させたら、財産目録を作成します。相続税の申告の際など、後々必要になることがありますし、整理しておくと便利です。

●相続に関するご相談は当事務所まで
三ヶ尻法律事務所では相続や離婚問題に注力をして、港区、目黒区、北区、世田谷区を中心に東京・埼玉の皆様から幅広くご相談を承っております。ご相談者のお話を丁寧にお伺いし、最適な解決策をご提案いたします。相続人や相続財産の調査でお困りの際には、当事務所までどうぞお気軽にご相談ください。